我が家は京都府の一条工務店 i-smartⅡで、 太陽光8.75kW+蓄電池1台を使っています。
2022年4月の入居から4年半。 パワーモニターにたまった39,456時間分の実測データを使って、 「結局、太陽光と蓄電池にかかった費用はどこまで回収できているのか」を計算しました。
結果は、 4年半の経済効果が約119.3万円。 設備費195.8万円に対して、 回収率は約60.9%でした。
8.75kWは8kW台後半なので、ざっくり言えば約9kWです。 この記事では「一条工務店なら何年で元が取れる」と一般化せず、 我が家1軒の実績として、 売電収入だけでなく、発電した電気を自宅で使って買電を減らせた効果も含めて見ていきます。
一条工務店の太陽光8.75kWは元が取れる?4年半の結論
まず、2026年9月30日時点の回収状況から見ていきます。
設備費の回収状況
設備費195.8万円に対して
補助金は回収計算に含めず、設備費1,958,000円をそのまま回収対象としています。
4年6か月で、設備費195.8万円のうち 約119.3万円分の経済効果があった計算です。
回収率にすると約60.9%で、 2026年9月末時点の未回収額は約76.5万円です。
まだ設備費をすべて回収したわけではありませんが、 4年半で6割ほどまで進んでいることが分かりました。
ただし、この約119.3万円は売電収入だけを足した金額ではありません。
太陽光で発電した電気を自宅で使ったことで、 電力会社から買わずに済んだ電気にも価値があります。 今回は、その効果も含めて「経済効果」としています。
そのため次に、 この記事で「元が取れる」をどう計算しているのかを整理します。
「元が取れる」は何をもって計算する?
太陽光の「元が取れたか」を考えるとき、売電収入だけを見ると実際のメリットをかなり小さく見積もることになります。
発電した電気には、電力会社へ売る使い方と、 自宅で使って買電を減らす使い方があります。
約43.5万円
約75.7万円
各金額は表示上丸めています。売電収入だけでなく、 発電した電気を自宅で使って買電を減らせた効果も含めています。
この記事では、4年半の経済効果を 「売電収入 + 買電を減らせた効果」 で見ています。
2022年4月1日から2026年9月30日までのパワーモニターCSVを使い、 実際の売電量にはFIT売電単価19円/kWhを掛けて売電収入を算出しました。
また、買電を減らせた効果は、 太陽光と蓄電池がなかった場合にかかったはずの電気代と、 実際の買電量でかかった電気代を比較して求めています。
蓄電池の効果を別に足しているわけではありません
今回の対象は、太陽光8.75kWと蓄電池1台を合わせたパッケージ全体です。
そのため、蓄電池の効果だけを別に取り出して経済効果へ足すことはしていません。 それを行うと、自宅で使って買電を減らせた効果と二重計上になる可能性があるためです。
つまり、 売電収入と 実際に減った電気代 を合わせて見ることで、 太陽光と蓄電池が家計にどれだけ貢献したかをまとめて確認しています。
我が家の太陽光8.75kWと計算条件
回収状況を見る前提として、 我が家の設備条件と今回の集計範囲をまとめます。
| 住宅 | 一条工務店 i-smartⅡ |
|---|---|
| 地域 | 京都府 |
| 太陽光容量 | 8.75kW |
| 蓄電池 | 7.04kWh × 1台 |
| 屋根方位 | 南向き 0° |
| 屋根勾配 | 3.5寸 |
| 入居 | 2022年4月 |
| 設備費 | 1,958,000円(税込) |
| 補助金 | 今回の回収計算では考慮しない |
| FIT売電単価 | 19円/kWh |
| 集計期間 | 2022年4月1日〜2026年9月30日 |
| データ数 | 39,456時間 |
| 欠損時間 | 0時間 |
2022年3月にもデータはありますが、 引き渡し前後の試運転などが含まれている可能性があるため、 今回は入居後の2022年4月1日から集計しています。
また、補助金は地域や導入時期などによって条件が変わるため、 回収対象から差し引いていません。 太陽光8.75kW+蓄電池1台の設備費195.8万円を、そのまま回収対象 としています。
電気料金プランは途中で変更しています
入居当初は、関西電力の「はぴeタイムR」を利用していました。 契約容量は12kVAです。
はぴeタイムRを利用したのは2022年4月1日から2023年4月10日までで、 2023年4月11日からは「従量電灯A」に変更しました。
そのため今回の経済効果は、 現在の電気単価を4年半すべてに当てはめたものではありません。
それぞれの時期に適用されていた料金条件を使って、 太陽光と蓄電池があった場合となかった場合の買電コストを比較しています。
4年半で約119.3万円。年ごとの経済効果
売電収入と、電力会社から買わずに済んだ効果を合わせると、 2022年4月から2026年9月までの4年6か月で 約119.3万円になりました。
| 期間 | 売電収入 | 買電削減 | 合計 |
|---|---|---|---|
|
2022年
4〜12月 |
約12.5万円 | 約6.7万円 | 約19.2万円 |
| 2023年 | 約10.0万円 | 約13.7万円 | 約23.7万円 |
| 2024年 | 約8.1万円 | 約17.9万円 | 約26.0万円 |
| 2025年 | 約7.2万円 | 約21.2万円 | 約28.5万円 |
|
2026年
1〜9月 |
約5.8万円 | 約16.2万円 | 約22.0万円 |
| 4年6か月 | 約43.5万円 | 約75.7万円 | 約119.3万円 |
2022年4〜12月は、買電削減よりも売電収入の比重が大きい年でした。
2023年以降は、売電収入より買電削減効果の方が大きくなっています。
通年で見ると、年間経済効果が最も大きかったのは2025年の約28.5万円でした。
2022年は4〜12月、2026年は1〜9月なので、2023〜2025年とは集計期間が異なります。
4年半全体では、 売電収入が約43.5万円、 買電を減らせた効果が約75.7万円でした。
我が家では、年数が進むにつれて 「売って得る」よりも、 「買わずに済ませる」ことで得る比重が大きくなっています。
売る運用から、自宅で使う運用へ
この4年半で、我が家の太陽光と蓄電池の使い方は大きく変わりました。

売電額が減っても、太陽光の価値が減ったとは限らない
入居当初の2022年4〜12月は、 売電収入約12.5万円に対して、 買電を減らせた効果は約6.7万円でした。
2025年は逆に、 売電収入約7.2万円に対して、 買電を減らせた効果が約21.2万円です。
売電額は減っていますが、 太陽光の価値の中心が「売る」から「買わずに済ませる」へ移ってきた と見ることができます。
4年半累計では、 売電収入が約43.5万円、 買電を減らせた効果が約75.7万円でした。 買電を減らせた価値は、売電収入の約1.7倍です。
一条工務店の太陽光8kW・9kW前後でも同じくらいで元が取れる?
我が家の太陽光容量は8.75kWです。 8kW台後半なので、ざっくり見ると約9kWの太陽光になります。
そのため、一条工務店で8kW台や9kW前後の太陽光を載せている方には、 容量が近い実例のひとつとして参考になると思います。
ただし、 「8kWなら何年」「9kWなら何年」と、容量だけで回収年数を決めることはできません。
設備価格
太陽光と蓄電池にいくら支払ったか
実際の発電量
同じ容量でも地域・屋根条件・天候によって変わる
自宅で使った量
発電した電気をどれだけ買電削減につなげられたか
売電量・売電単価
どれだけ売り、1kWhあたりいくらで売れたか
電気料金
買わずに済んだ1kWhにどれくらいの価値があったか
我が家の場合は、 太陽光8.75kW+蓄電池1台の設備費195.8万円に対して、 4年6か月で約119.3万円の経済効果があり、 回収率は約60.9%でした。
これは「8.75kWなら4年半で60.9%回収できる」 という意味ではありません。
あくまで、 我が家の設備価格・発電実績・電気の使い方・料金条件で4年半使った結果 として見てください。
あと何年で元が取れそう?
2026年9月30日時点で、 設備費195.8万円に対して約119.3万円まで回収しています。 現在の回収率は約60.9%です。
ここまでが実績です。 残っている未回収額は約76.5万円です。
では、この先も今までと同じようなペースが続いた場合、 あと何年くらいかかるのでしょうか。
直近12か月と同程度の経済効果が今後も続くと仮定すると、 約76.5万円の未回収分を取り戻すまでに、 単純計算であと約2.8年です。
そのため、現在のペースだけをそのまま延長すると、 2029年ごろがひとつの目安になります。
2029年に必ず回収できる、という意味ではない
ここから先は実績ではなく、将来の単純予測です。
今後は、電気料金や売電条件、発電量、生活スタイルなどが変わる可能性があります。 FIT終了後には売電単価も変わるため、 現在と同じ経済効果がそのまま続くとは限りません。
そのためこの記事では、 「2029年に元が取れる」と断定するのではなく、 直近12か月と同程度の経済効果が続いた場合の参考値 として扱っています。
今回の計算方法と注意点
今回の約119.3万円は、 2022年4月1日から2026年9月30日までの パワーモニターCSVをもとに計算しています。
39,456時間分の実測データを使用
対象期間の時刻に欠損や重複がないことを確認して集計
売電収入は実際の売電量から計算
FIT売電単価19円/kWhを使用
買電削減は当時の料金条件で比較
現在の電気単価を4年半すべてに当てはめてはいない
実測値と計算値を分けて扱う
パワーモニターCSVの電力量を基準に、経済効果を算定
売電収入は実際の売電量から計算
4年半の売電量は22,917.72kWhでした。 FIT売電単価19円/kWhで計算すると、 売電収入は約43.5万円です。
買電削減は「太陽光+蓄電池がなかった場合」と比較
買電を減らせた効果は、 自家消費量にひとつの固定単価を掛けただけではありません。
パワーモニターに記録された家庭の消費量をもとに、 もし太陽光も蓄電池もなく、その電気をすべて電力会社から買っていた場合の料金と、 実際の買電量で計算した料金を比較しています。
電気料金は当時の条件を使っています
2022年4月1日から2023年4月10日までは 関西電力の「はぴeタイムR」、 2023年4月11日以降は「従量電灯A」として計算しています。
はぴeタイムRでは時間帯別料金、 従量電灯Aでは使用量に応じた段階料金を使い、 各時期の燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金も考慮しています。
関西電力の計量値とは約2.4%の差がありました
計算方法の確認として、 2026年の実際の関西電力の請求データとも比較しました。
確認した3期間では、 パワーモニターの買電量は関西電力側の計量値より 約2.4%少ない結果でした。
この差が生じた理由は、今回確認できるデータだけでは分かりません。 そのため関西電力側の数字に合わせる補正は行わず、 この記事ではパワーモニターCSVの値をそのまま使用しています。
Enamaruの画面と完全に同じ金額になるとは限りません
この記事の経済効果は、 過去の料金条件をさかのぼって計算した記事用の集計です。
そのため、 Enamaru上の表示と完全に同じ計算条件になるとは限りません。
この結果は一条工務店全体の平均ではありません
今回紹介しているのは、 京都府にある我が家1軒の実績です。
一条工務店全体や、 太陽光8.75kWを搭載した住宅全体の平均値ではありません。 同じ容量でも条件によって結果は変わるため、 ひとつの実例として見てください。
まず8.75kWの発電量そのものを見たい方へ
今回は「元が取れるか」を中心に見てきましたが、 そもそも8.75kWの太陽光で年間どれくらい発電しているのかも公開しています。
別の記事では、 2023年から2025年までの3年分について、 年間発電量と月別の推移をパワーモニターCSVから集計しました。
まず発電量そのものを確認したい方は、 こちらから見られます。
他人の回収年数より、自宅の実績を確認する
一条工務店の太陽光について調べると、 「○年で元が取れた」「○年くらいで回収できそう」 という実例が見つかります。
ただ、設備価格や発電量、電気の使い方は家ごとに違います。 我が家の4年半で回収率約60.9%という結果も、 あくまで1軒の実例です。
結局知りたいのは、 「他の家は何年で元が取れたか」ではなく、 「自分の家では今どうなっているか」 だと思います。
Enamaruは、その確認を パワーモニターCSVからできるようにするために作っています。
わが家の太陽光を見える化。
発電・消費・売電・買電など、 自宅の実測データをまとめて確認できます。
無料ではじめる ※この記事の経済効果は、過去の料金条件をさかのぼって計算した記事用の集計です。 Enamaru上の表示と完全に同じ計算条件になるとは限りません。まず画面を見てから決めたい場合は、 登録せずにサンプル住宅を見ることもできます。
またEnamaruでは、 将来的に1軒だけでは分からない 「他の一条オーナーと比べてどうなのか」を、 実測データから確認できる状態を目指しています。
まとめ|一条工務店の太陽光8.75kWは4年半で約61%まで回収
我が家では、 太陽光8.75kW+蓄電池1台の設備費195.8万円に対して、 2022年4月から2026年9月までの4年6か月で 約119.3万円の経済効果がありました。
回収率は約60.9%。 内訳は、売電収入が約43.5万円、 買電を減らせた効果が約75.7万円です。
直近12か月と同程度の経済効果が続くと仮定した単純予測では、 残りの回収にはあと約2.8年、 2029年ごろがひとつの目安になります。 ただし、これは将来を保証するものではありません。
8.75kWは約9kWの太陽光なので、 容量が近い方の参考にはなると思います。 ただ、設備価格や発電量、電気の使い方は家ごとに違います。
だからこそ、 「一条工務店の太陽光は何年で元が取れるか」だけでなく、 「自分の家では今どうなっているか」を確認すること が大切だと感じています。

